鳥葬を見た方から聞いたお話

世界のお葬式や納骨について紹介していきたいと思います。

鳥葬とは

チベット・モンゴルでは、鳥(ハゲワシ)に遺体を食べさせる葬儀があります。
鳥葬(ちょうそう)または天葬(てんそう)とも言います。
チベット仏教では、輪廻転生の概念が強く信じられていて、鳥葬により肉体も天に届けるという意味を持っているそうです。

以前は見学ができたそうなのですが、現在では見学が禁止されていますので、昔に鳥葬と見学したという方のお話をまとめてみました。

鳥葬の体験談(過激は表現が含まれます)

まず遺体は、2、3日はその家で安置された後、チベットのラサにあるラマ教の寺院の周りを何度も回ります。

この儀式がお葬式のようなものです。

この時、参列者は五体投地を行うようです。


その後、星空が見える早朝に近い深夜に、松明の灯りで照らされながら鳥葬用の岩に運ばれます。

遺体の服を脱がせて、背中に十字の傷を入れた後、首・胴・腕・足など全てを細かく切断し臓器も取り出し、肉と骨に分けられます。

骨はさらに細かく砕き、パンの粉を加えて塊にします。

そしてまずは骨を置き、叫び声を挙げると、ハゲワシが降りてきて数十秒秒ほどで食べます。
その後は肉も置き、ハゲワシに食べさせると、遺体が全て無くなります。
こうして、身体も天に還帰るという意味を持ちます。

実は凄い能力を持つハゲワシとは

ハゲワシとは頭が禿げている見た目と、死体を食べる風習から、一般的にはあまり良いイメージは無いですが、実は凄い鳥です。

非常に知能が高く、飛行能力は一番高く飛べる鳥とも云われていて、マダラハゲワシは11300mの上空で飛行機と衝突したという記録もあります。
エベレストが8848mなので、エベレストよりも高く飛べるということです。

また、1キロの肉を数十秒で食べ切ったりと、凄まじい食事スピードです。

頭が禿げているのは、基本的に死体を食べるので、腐卵した死体の細菌が毛に付着しないようにする為のようです。