現代の日本では、人が亡くなった場合には火葬しなければなりません。
そして火葬した後にはお骨が残り、お骨は骨壷に入れてお墓や納骨堂に安置されたりします。
このお骨も、昔は漢方薬の一種として考えられていた時もあったそうです。
中国の漢方書 本草綱目
本草綱目とは、中国で最も情報量が多く有名な漢方書です。
膨大な内容で、全部で52巻あり、約1800種類の漢方薬が掲載されています。
中国で出版されたのは、日本では戦国時代の時ですが、江戸時代初期には日本にも伝来し、日本の漢方研究会に大きな影響を与えたそうです。
非常に多くの漢方薬の調合や原料が記載されていますが、実際に効果は無いだろいうといった調合や、現代では薬として使用されないモノも多く、草履、珊瑚、ハエが原料になるなど奇想天外が記述も多くはあります。
その中に、実は御骨を使用した薬の調合も書かれています。
お骨は何の漢方薬の原料だったのか⁉︎
人骨は、骨折の薬であったそうです。
(※中国の漢方書に記されているだけで、科学的根拠は全くありません)
骨折をした場合、骨折箇所に板などを当てて固定します。
そして焼いた骨に、さらに数種類の薬を混ぜた粉末をお酒で服用します。
そうすると見る見るうちに骨折が治ったそうです。
ミイラ(即身仏)も薬⁉︎
即身仏とは、厳しい修行の果てに、自らをミイラとして残したお坊さんのことです。
現代では禁止されていますが、日本では古来に即身仏が約20体残されています。
中国人は何でも漢方薬にしてしまいますので、このミイラも薬であったそうです。
その薬の名前は「蜜人」と言います。
蜜人の作り方は、志願者の老人と募り、その者に体を清めて蜂蜜飲み食べ続けてもらいます。1ヶ月も続けると、排泄物まで蜂蜜となるそうですが、蜂蜜だけで生存はできないので、やがて息絶えてしまいます。
こうして亡くなった遺体を蜂蜜に漬けて壺に入れ、なんと100年間も熟成させます。
これだけの工程があるので、出来上がった薬がどんなことに効くのかというと、、
骨折をした時に飲むと治りが早くなる薬だそうです。
この薬が本当に実在し、効果もあるのかは不明です。
参照(読む漢方薬)