本来哺乳類は嗅覚が一番大事⁉︎
本来生き物にとって嗅覚とは五感の中でもとても重要な器官です。
大体の哺乳類は生まれたばかりの時には目は見えていませんが、嗅覚だけはしっかりと機能していて、お母さんの匂いや食べ物の香りを認知しています。
これは人間も同じで、お母さんのお腹の中にいる時から嗅覚だけ発達しています。
嗅覚と認知症の関係
アルツハイマー型認知症などでは、認知症が始まる10年以上前から嗅覚が低下することがわかっています。
これはアルツハイマー病では、異常なタンパク質が神経細胞内に溜まることにより脳にダメージを与えて認知症となりますが、このダメージは嗅内皮質から海馬へ広がると考えられています。
その為に記憶への障害に影響するより前に嗅覚の低下が起きると考えられています。
また匂いとは鼻の嗅覚受容体で感知され、脳の嗅内皮質という場所に伝達されます。 この嗅内皮質が記憶を司どる海馬のすぐ側にあることから、嗅覚と記憶は深い関係性があります。
香川大学が香りで認知症判定の研究
香川大学工学部の鈴木教授研究室が、香りで認知症判定の研究をしています。
これは、カレーや檜など生活の中で馴染み深い香りを選定し、介護老人福祉施設の患者を対象に実験を行ったそうです。
2年間臨床実験を行った結果、7問のうち正解数が4問以下だと認知症の疑いがあると統計学上導き出されました。
この研究も認知症の初期段階から嗅覚障害が現れ安いことに着目し、香りを性格に認識し正しい記憶を呼び起こせるか否かを識別した研究となります。
お線香で認知症予防になるか⁉︎
それでは、お寺・葬儀・仏壇・納骨堂・永代供養時などに焚くお線香で認知症予防になるのか。
お香と嗅覚の研究をしている合香師 岩佐一史氏に聞いてみました。
そもそも、人間が嗅覚を鍛えるには嗅覚に意識をすることが大事だそうです。
昔の実験で、犬が嗅覚が発達しているのは4足歩行故に香りがする媒体と鼻の距離が近いからである。 人間の嗅覚が他の哺乳類より劣っているのは、2足歩行で香りの媒体(地面など)と距離があるからという構想から、人間も4足歩行で1ヶ月間生活させた実験があります。
結果としては、たった1ヶ月で10メートル先のチョコレートの香りが追跡できるまで嗅覚が発達したそうです。
つまり、嗅覚は意識するだけで急激に鍛えれるということです。
毎日香りがしている時に意識することが重要
毎日お線香を焚き、嗅覚に刺激を与え香りに意識を向ける事によって、嗅覚が発達し衰えないことから認知症予防になる可能性はあります。
また高級お香は原材料が漢方薬である為、その日の体調により香りの感じ方も少し変わります。
体調が悪い時ほど、普段とは異なった感じ方をします。
お線香も良いものを普段から使い、香りに意識を向ける事により認知症予防になり体調の判別もしやすくなる可能性が高いです。