2023年の干支 兎が月にいるのは仏教が由来

兎が月で餅をついている⁉︎

2023年の干支でもある兎

月の陰影が兎に見えることから、昔から月兎は様々な伝承が考えられてきました。

この伝承は国によって異なり、日本では餅を突いていると云われていますが、中国では、不老長寿の原料植物を打って粉末にしているとも云われています。

また、紀元前5世紀ごろの中国の詩集では、月の満ち欠けが生命の根本的な活動を表している事から、生命を象徴する生き物であるヒキガエルとウサギが月の中にいるとされています。

月うさぎの元ネタは釈迦の前世のお話⁉︎

月うさぎは、実は釈迦の前世の物語が由来でもあります。

昔、インドの森林で狐と猿と兎が仲良く暮らしていました。

するとある時、とてもお腹をすかせた老人に出会い、老人は動物達に「どうか食べ物を恵んでもらえないだろうか」と言いました。

動物たちは、すぐに探してくるのでここで待っていて下さいと伝えて、猿は得意の木登りで果物を、狐は素早さを活かして川から魚を獲り、老人へ届けました。

しかし兎だけ老人が食べれるものを何も採ってくることができませんでした。

そこで兎は、猿と狐に薪を集めて火を焚いて下さいとお願いしました。 猿も狐も困惑する中 火を着けると、兎は「どうか私の肉を召しがって下さい」と言い火に飛び込みました。

この老人の正体は、実は仏教の神様である帝釈天だったのです。

帝釈天は兎の捨身の慈悲を後世まで伝える為に、皆が毎夜見上げる月へ兎を昇らせたそうです。

月の兎の周辺に見えるモヤモヤのような陰影は、この時に兎が自らの身を焼いた煙となります。

この兎こそが、実は仏教の開祖である釈迦が人間としてこの世に現れる前に修行している前世の姿だったというお話になります。

帝釈天とは

帝釈天地は、仏教の天部の守護神のうちのひとつです。

インド最古の聖典(リグ・ベーダ)では、雷霆神(らいていしん)の名前で書かれています。

また、古くは武神インドラと呼ばれていました。

インドの神話ではインドラは阿修羅と戦い勝利した等、戦いの神様として描かれることが多いです。