西方寺は、大正時代から続く浄土真宗のお寺です。
薩摩では明治元年(1868)、廃仏毀釈が行われそれは徹底的なもので寺という寺が破壊され、神社に変えられました。
その結果、真宗以外の仏教各派も著しく勢力を後退させました。
しかし、明治9年(1876)には真宗禁制がとかれ、現在の地に畑中淨勲がお寺を建立しとことに始まります。
ご本尊
西方寺のご本尊は阿弥陀如来です。
「
阿弥陀如来とは、「無量光」と空間的に制約のない救済活動を表し、「無量寿」と時間的に制約のない救済活動を表しています。
無限にすくいを届けられる仏さまなのです。
この阿弥陀如来を表して親鸞聖人は南無阿弥陀仏、帰命尽十方無礙光如来、南無不可思議光如来などの名号を書かれました。
これが「名号本尊」「尊号」と呼ばれるものです。
また、阿弥陀如来をお姿で表したご本尊が「絵像」や「木像」です。
これらのご本尊は、苦悩の底に沈み、自ら抜けきることのできない者のために、阿弥陀仏の方から、その中に入りこみ苦悩の者を助けるという阿弥陀如来の究極的なお慈悲のはたらき(本願他力)を表したものです。
宗祖
承安3年4月1日(1173年5月21日)に誕生され、9歳で出家されました。
比叡山で20年間厳しい修行に励まれましたが、さとりへの道を見いだせず山を下り、
35歳の時には、念仏弾圧で越後(新潟県)に流罪となられましたが、その後、関東へと移られ念仏のみ教えを広められました。
晩年は、京都で『教行信証』や『和讃』などの執筆に力を注がれ、人々にみ教えを伝えられました。
弘長2年11月28日(1263年1月16日)に90歳で、往生されました。